大喜利×漫才。

こんなこともできるんだという面白さを知りました。


又吉直樹主催
『実験の夜 Vol.29』


又吉さん登場。
夏ということで、夏の思い出を披露。
中学時代、真っ暗な講堂の2階の手すりにゼッケン?を洗濯して干した思い出や
中野の居酒屋さんで「ファイヤーっ!」と叫びながらホルモン焼きを焼いてもらった思い出を話していました。


今回は、至って普通の大喜利をしようと思います。とのことでゲストの登場。
ジューシーズ児玉
サヨナラダンス中村
竹内健人
グランジ五明
ロシアンモンキーすーなか
(登場順・敬称略)
この中だと背丈は五明さんが一番高いのに、一番最年少という不思議。
その横で「26です!」と言うすーなか。
又吉さんは「すーなか」という名前に未だに馴染めないようで「中須」と紹介したがるが
「すーなかになりましたんで!」と譲らないすーなか。


●夏曲。
夏ということで、それぞれの夏の思い出の曲を聞いていくことに。
児玉:サザンオールスターズ太陽は罪な奴
中村:サザンオールスターズ『LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜』
竹内:ZONE『secret base〜君がくれたもの〜』
五明:MY LITTLE LOVER『Hello,Again〜昔からある場所〜』
すーなか:class『夏の日の1993
又吉:井上陽水『少年時代』
又吉さん、竹内さんに「どんな曲やったけ?」「サビどこ?」と何度も歌わせ、竹内さんに怒られる。
すーなかは、曲の説明の度に主題歌だったドラマのタイトルを言い、
どんな曲か唄っている際に、顔で音を取っていると「顔がうるさい!」と又吉さんから注意をうける。
又吉さんの『少年時代』という答えには、曲調が暗いとの声が。
最終的に、この曲が何の主題歌だったかで又吉さんとすーなかが揉めだす。



大喜利をやると言っていても、いつも途中でナレーションが入ったりしますが
今回は本当に普通にシンプルに大喜利をしたいと思いますとのこと。
MCは安定の竹内さん。
大喜利中、最高の笑顔で「みんなで最高の夏の思い出つくろうぜっ!」と五明さんが何度も言っていると
大喜利が思い出なんて嫌ですけどね」と言い放つさすがの竹内さん。


大喜利
お題
「怪談話下手だな。どんな風に?」
「3LDKで家賃1円。どんな家?」


●テーマ大喜利
・暗黒大喜利
お題「段ボールに捨てられた犬に少年が言った言葉とは?」
暗黒ということで言い方に拘りだす一同。
・哀愁大喜利
お題、忘れました…


答えをイラストで描いて、それを上の方にも見えるようにラウンドガールのように
スケッチブックを掲げる又吉さんの姿がありました。

・極悪。
哀愁で出した答えから、又吉さんが友だちがやっている美容室を五明さんの紹介していて、
詳しく場所を説明していたら、五明さんが通っていた優しい老夫婦が営むパン屋さんが
その美容室に変わっていたことが判明し、五明さんショックを受けたという話が。
お店を売ったんだよという話は聞き入れてもらえず、
又吉さんのお友だちの美容室は五明さんのより極悪美容院に。


・漫談。
野良犬に追いかけれたと思って逃げていたら、
野良犬が追い越して行ったというすーなか漫談披露。
大喜利中「悪いクセ出てるよ」「ルール守って」と竹内さんより注意を受ける同期のすーなか。


●モノ大喜利
舞台上に運ばれてきた机の上には、雑誌やBOXティッシュなど様々なものが。
竹内さんによりそれぞれに配られる。
それぞれに配られたものに載った言葉から答えを探す。
又吉:CanCam→月刊相撲
児玉:官能小説
中村:レシート×3枚→バファリン
五明:冷蔵庫の説明書→料理本
すーなか:ケープ→鼻セレブ
お題
ミスチルのタイトルにありそうな言葉」
「飼ってた犬が最後に言った言葉」
飼ってた犬〜の答えに対し「犬の間、何してたんだよ!」とツッコむ竹内さんの妙技。
バファリンの一撃が効き、優勝はバファリン



●設定大喜利
現代ヒーロー「リアリティ」
・弱点
・必殺技
・決め台詞
・エンディングテーマ
この設定大喜利で出た答えを使って大喜利をすることに。
又吉さんのご指名で相方はすーなか。
ここで出た答えをスケッチブックから破り、答えごとにまとめるよう。
独り黙々と紙を次々に分類する様が竹内さんにかかると、アパレル店の店長みたいだと。
それを見守るしかできない一同はコントへ。
「この仕事は店長しかできないんだよ〜」とシフトリーダーの竹内さん。
すると「児玉、これまとめて!」と店長の声が。
あまりの出来事に驚いていると、
「正社員への道だぞ!頑張れ!」と児玉さんに激励の声が飛ぶ。
訳も分からぬまま、なんとか児玉さん纏める。
そのまま、児玉さんはその答えの紙の束を持って、客席へ行き、
漫才中ADさんのように、紙を捲って、流れを教えることに。
他のお三方は舞台端で漫才を鑑賞。
竹内さんはお題を変えるタイミングを舞台上から指示を出す。
お題の即興でやっているとは思えない漫才を披露していました。
時間がおしているとのこともあって、ささっと告知を聞いて
「次回は10月19日です。(たぶん9月の間違え)みなさん色々またきてください〜」と終演となりました。



一時間、シンプルに大喜利というのは久しぶりだった気がします。
D関の影響もあるのでしょうか…
みんな横並びで、仲良く大喜利をしている様子を眺めていました。
みんなで答えが連鎖していったり、かぶせていったりするという面白さも見えました。
そこに冴えわたる竹内さんのツッコミの素晴らしさ。
そのツッコミによって、答えにより広がりが出てくるという。
あの独特で冷静な声が、すごくフラットでいいんです。
中村さんもあの皆さんの中で、ブレない答えで
レシート3枚と睨めっこした後のバファリンでの回答の素晴らしさ。
五明さんは、自由でいいなぁ〜と。
流れをつくるような一言をぶち込んでくるので「わぁ!」ってなります。
又吉さんに漢字聞かれて「分かんない〜」って言いながらへらへらしてる児玉さんも
又吉さんからバトン受け取って、客席にいても気になる存在感。
しかし「猫めっ!」の一言の破壊力ったらありません。



それにしても、最後の漫才をするための準備の際の又吉さんの動きが凄まじくて、
後輩の皆さんでさえも触れられない感じでした。
もしかしたら残り時間が少ないというのもあったのかもしれませんが…
『太宰ナイト』でも以前あったのですが、
そういう時間に追い込まれた?時に発揮する凄さというものがあって
(全く噛まない早口で捲し立てたりという)
今回も時間に押しせまられながらの中で、頭と心の赴くままに進んでいったように見えました。
大喜利も漫才も好きなんだなと。


それにしても、すーなかは何してても楽しそうで、ふざけてるようにも取れるのに、
漫才やらせたら、それはそれでしっかり出来るのが素晴らしい!という贔屓目でお伝えしたいと思います。


みなさま楽しい時間をありがとうございます。
いい夏の思い出になりました。


『実験の夜』9/19(金)21:30開場/21:45開演(約一時間くらい)
渋谷無限大ホール●http://www.yoshimoto.co.jp/mugendai/
チケットよしもと●http://yoshimoto.funity.jp/
すり鉢状になっているので、どこからでも見やすい劇場です。
立ち見は、それなりに見下ろす形になりますが、見やすいと思います。
地べたに座って見ている方もいるので、座ろうと思えば座れます。