番外編。

17回目の前回は、バッハのルームシェアに関する会議を開いていました。
部屋内恋愛は禁止という不思議なことも決まりつつ、ルームシェアを楽しみにしているよう。
見事な白い唾だなぁ…と思っていたら、差し歯だったという面白ハプニングも起きて、楽しい夜でした。
ちょっと今回、記録はありません。すみません。って、誰も待ってませんね…失礼。
ふと思ったことを書き垂らします。




『実験の夜』での、ロシアンモンキーすーなかの人気について考えてみた。
※あくまで『実験の夜』を通して、感じたことです。
 結構、普通のこと書いてまとめただけです。ご了承ください。


『実験の夜』とは、2012年1月から始まったピースの又吉さんがやりたいことをやる一時間のライブで
毎月一回、渋谷の無限大ホールで行われています。


このライブ、公開されているのは又吉さんが出るというだけで、
何をやるかもゲストも当日まで分からず、その日ライブに行って初めて分かるというもの。
このライブで最近、異変が起きています。
ゲストで登場することが多いのは、又吉さんが可愛がっている後輩が多く、
しずる村上・ジューシーズ児玉・パンサー向井(敬称略)といった男前の面々が多い中、
登場回数も多く異彩を放っているであろうのが、ロシアンモンキーすーなか。


すーなかは、ロシアンモンキーというコンビで、相方は川口さん。
NSC6期生の漫才・コントをするコンビで、又吉さんの1期後輩にあたり、一番初めに仲良くなった後輩だといいます。
男前の中、アニメのキャラクターのような愛すべきほっぺと少しぽっこりのおなか。
始めの登場の頃は、出ただけで笑いが起こる存在だったのですが、回を重ねるごとに、歓声が起こるように。
他のゲストの皆さんも、この歓声には驚いているようで、お客さんに「頭がおかしくなりましたか?」と聞くことも多々。
しかし、お客さんの多くが何故かすーなかの登場を待っているかのよう。
又吉さんの登場以上の歓声を浴び、すーなか曰く「ここはホームです。」
それをいいことにボケると、たまに突き放すお客さん。




すーなかが『実験の夜』に登場したのは、初回であるvol.1の「新春のゴミ」*1の回から。
この回は、漫才・コントなどを又吉さんとゲスト(すーなか・ジューシーズ児玉・パンサー向井)で行うものでした。
すーなかとは漫才・コントを披露し、漫才ではピースよりもうまくできたとすーなかご満悦。
しかし、又吉さんのすーなかの扱いはゴミ。
その後もvol.2にも続けて登場しレギュラー気取りをしたものの、2回抜けてvol.5に登場。
ロシモンもまだそこまでテレビには出ていないので、お客さんのすーなかに対する認識があまりなかったのか
又吉さんの扱いがそんな扱いなので「すーなか=イジって笑って大丈夫な人」というイメージになったのか、
お客さんから登場で笑いが起こるようになってきました。


そして、たぶんお客さんの心を掴んだであろう決定的な回が
4回目の登場となったvol.6で企画された「中須と遊ぼう!」だと思います。
この回は、ゲストが中須さんのみで、出逢った頃は毎日のように遊んでいたのに
最近は男前ばかりと遊んで中須さんと遊んでくれず、二人に距離が出来てしまったため、
又吉さんと二人で協力して、12個のゲームなどを成功させて昔の関係に戻ろうというもの。
普段の後輩に優しい又吉さんとは違った姿や随所に果敢にボケを放り込んでくる中須さん
のコンビネーションが生み出した笑いに包まれた時間でした。


きっとこの回で中須さんが初登場だったら、びっくりした人も多いかもしれませんが、
vol.1から徐々に中須さんに対する免疫が出来上がってきたところに、ぶちこまれたこの企画。
たぶんあの場にいた多くの人が中須さんの魅力に取りつかれたに違いないと思います。
かくいうわたしもその一人です。
毎回、すーなかの登場を待っていたりする、ダメ人間になってしまいました。
「妖怪・客べらし」を自称する*2ロシモンの一人であるはずのすーなかの、この人気とはいったい何なのだろう…



その壱:見た目。
このライブに出てくるのは、前出にもあったように又吉さんが可愛がっている男前の後輩の皆さん。
よく登場するメンバーは、たいてい男前であり、しゅっとしていて、オシャレ。
それが悪いということではなくて、並ぶとみんな短めのパンツから、
可愛い柄の靴下が見えて、革靴を履いていることが多い。
類は友を呼ぶではありませんが、雰囲気が似ている人が多い。
しかし、すーなかはつやつやほっぺにおなかもぽっこり出ていて、男前とは言いがたい顔。
よく話題になる又吉ゲイ説をひっくり返す容姿で、
又吉さんが可愛い男の子たちに、夜な夜なご飯をおごっているので、
ゲイなんじゃないかと思われているところにすーなか(もしくはグランジ五明さん)を連れていくと、
違うんだと思ってもらえるらしい。
この姿は、男前の中である意味、安心感を感じて見ていられます。


その弐:芸。
とにかくハートが強い。強く見える。
どんな小さなところでも、果敢にボケていく。
スベっても、それすらも面白く感じてしまう。
お客さんから見えなくても、構わない。
以前「大きな声で思いついたことを言うのが面白さに繋がるんです。」みたいなことを言ってました。*3
躊躇しない。
何よりそれをやっている本人が楽しそうだから、見ていて楽しい。
3年間スベり続けたという時期があったそうなので、その影響もあるのでしょうか。*4


その参:又吉さんをたまに困らせる。
確かに他の後輩の皆さんも又吉さんに厳しい時がありますが
(よく「おじいちゃん」「気持ち悪っ!」と言われている姿を見ます。)
それとはまた違った又吉さんの姿を見ることが多い気がします。
すーなかが対又吉さんの時、厳しくもいけるし、困らせるし、笑わせるといういろんなパターンが見れる楽しさがあります。
又吉さんは、すーなかに対して、300キロの砂利を一人で運ばせたり、「そのボケ何?」と言ってみたり、
倒れるはずが全く倒れる気配のないすーなかに「何なん!?」と怒ったり…
又吉さんも後輩の中でも、男前には甘いのに、中須さんには厳しいところがあるようです。


その四:笑顔。
あの笑顔を見てしまうと、全てどうでも良くなってしまうほど。
あのつやつやほっぺから繰り出される言動に、楽しくないわけがない。


その伍:見れば見るほど、面白い。
徐々にキャラクターが受け入れられて来たということを考えても
見れば見るほど、味が分かるような存在なのではないかと。
始めは、どこでもボケていく姿をみて、がっついていくなと思うかもしれません。
声も大きいし、ガサガサしてるし、へらへらしてるし…
しかし、何度も見ているうちに、楽しそうにボケている姿に映るようになり
楽しい!と思えるようになるのではないかと。


その陸:全てを受け入れてくれそうな器量の大きさもある。
だから、すーなかに一度握手してもらった時は、あまりの嬉しさに少し跳ねていたらしいわたし。
又吉さんなら、困りそうなその状況すら、あの笑顔で受け止めてくれる。
だから、お客さんも安心して、歓声を挙げられるのではないかと。
このライブでの又吉さんの登場では、お客さんが大人しすぎて不安になり、
出直すという場面が何度か見られましたが、出直すと、歓声がきちんとあがります。
歓声を挙げる気持ちも準備も出来ているけど、
又吉さんが登場すると、緊張やら、ドキドキやら、声出していいのかな…という気持ちもあってか、歓声が出せない。
又吉さんが、歓声が嫌だなんて言ってる姿は一度も聞いたこともないし、
むしろ歓声やらパネルやらうちわがあった方が嬉しそうなのに、なんか…できない。
すーなかだったら、出していいという雰囲気が出来上がっているので安心して、お迎えできる。
その弐に繋がるかもしれませんが、何かあってもどうにかしてくれるんじゃないかという、期待感と安定感がある。
いつも又吉さんで抑えてる反動もあってか、歓声が大きくなるんでしょうか。
又吉さんで出せなかった分を、ここで一緒に出しているのかもしれません。



ここまでざっと見てみても、又吉さんとは真逆。
それなのに、又吉さんが好きで観に来ているお客さんに大いに受け入れらる。
もはや、欠かせないマスコットみたいになってきたすーなか。
今年になってからの登場は、又吉さんを困らせるという理由からちょい役での出演が多いけども
5回やって4回の登場というレギュラー感。
最後の大オチ、ラスト10分くらいで登場するなんてこともありました。


すーなかがやって来ると、ガラッと空気が変わる。
それだけの力がある人なんだと思います。


今「中須と遊ぼう!」をやったらどうなるのか。
それが見てみたい気がします。

*1:vol1・2のみサブタイトルがついていました。途中から考える時間がなくなったとのこと。

*2:マンスリーよしもと2011年10月号 96頁「ロシアンモンキー解体新書」より

*3:vol.5でそんなことを言っていた気がします。

*4:同じくマンスリーよしもと2011年10月号 96頁「ロシアンモンキー解体新書」より