芳醇なおっさんたち。
※ネタバレ含まれます。
先週末、素敵なおっさんたちを観てきました。
まずは、こちら。
噂にしか聞いたことのない「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」
その形にほぼ近いものが観れるんじゃないかと久しぶりに行って参りました。
って言っても、どんなコントをやっていたのかも知らないけど、
何やら凄かったらしい…ということだけなぜかわたしですら知っているという、伝説。
あと、松尾さんがことあるごとに宮沢さんの名前を出すこともあって、
どうしてもこの目で見たかったのです。
世の中をあざ笑うかのような素晴らしき時間。
世の中で良しとされていることを美化するのではなく、
それを笑いに変換することでそうじゃないんじゃないかと突きつけられた。
この日はエンディング宮沢さんからのダメ出しも結構ありましたが
きたろうさんがお客さんの楽しむ気持ちが伝わってきて楽しかった
と話してくれたことに、その場に居れたことに感謝。
グダグダなのに、それすらも笑えてしまう空気を醸し出すおっさんたちに完敗。
本当は毎春会いたいのです。
パブリックシアターは相変わらずいい劇場だ。
そして、こちら。
セットはものすごいシンプルで、三方を客席に囲まれている。
どっしりした始まりから、三谷さんこういう作品書くのかぁと思いきや
やっぱりいつもの笑いも盛り込まれた作品ににんまり。
なんだよ2時間20分もあるのかよ〜と思いきや、終わってみればあっという間。
ナポレオンは誰かに殺されたのか?という謎も含まれた作品で
誰もが犯人に見え、最後の最後までぐいぐい引き込まれていきました。
現れる度に笑いをかっさらっていく野田さんがズルい!ズルい!!ズルい!!!
ナポレオンが今もなおカリスマ性をもって語られているのかが、
野田さんが演じることによって真に迫ってくる。
全編通して見られたナポレオンの無邪気さと最後に明かされる答えで見えてくる
相反する姿に翻弄されるまま過ぎていった時間でした。
ドレッシーな衣装を身にまとっても違和感がない役者の皆さんが
豪華で素敵すぎて、もはやうっとりしかありませんでした。
そして、プレイハウスも素敵すぎて感動。
舞台はその日その日で毎日違って、同じ作品でも同じものは見れない贅沢さがあって
何よりも目の前に確実に存在するその人から溢れ出るものに圧倒されてしまうことを
改めて感じました。今を噛みしめる時間。しあわせだ。
だから、やっぱり舞台が好き。