2012年を詰め込んだ夜。

今年最後の実験を見てきました。


又吉直樹主催
『実験の夜 Vol.11』



もう11回目を向かえたこのライブ。
今年最後ということもあって、2012年を振り返ってみようと。
一緒に振り返ってくれるゲストの登場です。
ロシアンモンキー すーなか、ミルククラウン ジェントル・
ジューシーズ児玉・パンサー向井というこのライブによく出てくれ、
普段から仲のいい後輩の皆さん。
3番目に登場した中須さんで笑い声があがり、出ただけでウケタたの久しぶり
中須さん嬉しそうに話しているも、すでにみんな中須さんを見てない。


●初めて。
又吉さんは今年、初めてのことをいろいろやったんですよと。
その流れで誰も知らなかったことが発覚。
なんと又吉さん数ヶ月前からひそかにiPhoneを持っていたといいます。
番組でiPhoneを買う買わないというのがあり、実際に持ってみようと買ったとか。
ここにいる仲のいい後輩の皆さんでも知らなかったらしく、驚く一同。
「ずっとガラケーでいようって約束したのに…」とジェンさん淋しそう。
iPhoneを持つイメージがない又吉さんのことを説明しようと
ジェンさん言葉を選びに選んで、結果…
「考えが凝り固まったほうに…」と悪口になってしまった。


しかし、みんなが知らないのも当然なようで一回電源落ちてから家におきっぱなし。
なので、二台持ちしているらしい。
iPhoneといえば中須だからいろいろ聞いてください。」と言うすーなかと
「ラインポップやりましょうよ〜」と踊りだす向井さん。
アプリも全くおとしてない又吉さんがiPhoneで一番やりたいのは、
流れている音楽が何の曲かわかるアプリだそう。


●困惑のハイタッチ。
AKBと番組が一緒になり、うずらを温めて孵化させた頑張り屋さんということで
一番最初に覚えたメンバーは大家志津香ちゃん。
その後もエピソード付きで次々にメンバーを覚え、最終的には全員覚えた。


そして、ジェンさんに誘われAKBの劇場にも行ったそう。
AKBの劇場は最後にお見送りでメンバーとハイタッチするらしく…
公演を見ている間は、又吉さんも微笑ましく楽しんでいたようだが、
ハイタッチで並んでいるメンバーを見た途端…挙動不審になってしまった。
「これ、やらなあかんの?」と言い出し、並んでいる最中も緊張のせいか
何度も何度も立ち止まり他のお客さんに抜かされてしまう。
この行動を聞いた後輩なのに立場逆転ぎみの児玉さんは「きもっ!」


ハイタッチも一人づつ時間が決まっているらしく、
長いとスタッフさんに腰をもって移動させられる。
それをはがすというそうで、又吉さんは普通に歩いているだけなのにはがされてしまう。


中須さんもジェンさんに連れていってもらったが
「ハイタッチの(並んでる)感覚せまない?」と。
あの間隔で並ばれたら、一回のハイタッチの勢いで全員いけるんじゃないかと思った。
それよりも何よりも又吉さんはハイタッチが苦手。
理由を聞くと、脇あがってるやん。


●砂利事件。
このメンバーの中だと2日に一回遊んでいるジェンさん、ごはんを食べに行く向井さん、
昔よりは遊ばなくなった児玉さん、家族がいるからと遠慮している中須さん。
誘う順番があるらい。


中須さんは、家族もいるのでライブ終わりで一緒にごはんに行くことが多い。
こないだ久しぶりにライブ終わりじゃなく呼ばれたと思ったら
300キロの砂利をベランダにひいて日本庭園をつくりたいという
又吉さんの希望をかなえるため、砂利運びのお手伝いだった。
お手伝いというかほぼすーなかが頑張る。
管理人さんにも何やってるんだと白い目で見られつつ、
自分の家のふりしながら一生懸命運んだ。


1回ではもちろん運びきれない量で2cmくらいの段差さえも厳しい。
車も前があがってしまい、そのまま空に飛んできそうなくらいだったとか。
又吉さんが手伝ってくれると思いきや、
又吉さんが手伝ってくれたのは玄関からベランダまでの5メートルくらいの移動だけ。
そこまで手伝ったのだから砂利をベランダにまきたかったのに、
そこはやらせてくれなかった。



滝廉太郎眼鏡への信頼感。
向井さんと大阪へも行った。
常々向井さんからバレるから変装してきてくださいと何度もお願いされていて、
ついに又吉さんも「分かった。明日はもしからした見つけられへんかもしれん。」
と自信満々の変装でやってきてくれるよう。
次の日、待ち合わせ場所に又吉さんを探しにいくと、
そこにはすでに50人くらいの人だかりができていた。
向井さんがまさかと思って見てみると、
その中央には滝廉太郎眼鏡をかけただけの又吉さんがいた。
又吉さんはなぜかその眼鏡をかけると変装が完璧だと思っているらしく
「変な眼鏡かけてる」とは思われたかもしれんけど、今でもバレてないつもりらしい。


今みたいな状況になる前から格好が奇抜ですれ違う人が振り返っていた。
今は「変な奴いる!」→「又吉だ!」みたいな順番で気付かれるらしい。



と今年のいろいろを話しつつ、今回はこのライブなどで生まれたものを
来年に持っていけるかを後輩の皆さんにジャッジしてもらいたいとのこと。
それぞれのジャンルに分けてやるようです。



○ギャグ
途中なぜか中須もと言われ、中須さんもこのライブで生まれたギャグを披露。
ギャグが始まると電気が消え一人スポットライトに照らさるため、
その瞬間になると緊張してしまうよう。
・すーなかの路線図ギャグ
初めて見た児玉さんは、中須さんの動きが虫にしか見えなかった。


又吉さん。
・爽やかなギャグ
・反復横飛び
・普通のことをいうバケモノ
この3つは2013年にも持っていくことに。
バケモノはどんな言葉でもいけるんじゃないかと言っていると、
「普通のことをいうバケモノ」に挑戦させられる中須さんと向井さん。
「普通のこと」を言うバケモノなのに、
自分だけにしか分からない靴のサイズ感に関する普通ではないことを言い出し、
ややウケのすーなか氏。
続いて「だいたいバケモノって何?」と不安げな向井さんを横目に
又吉さんはバケモノのやり方をレクチャーする。
普通じゃない中須さんの後だったこともあって、盛り上がる客席。


又吉さんが今回披露したバケモノは、新年バージョン。
一番最初にライブで披露したものは秋バージョン。
なので、これで春夏秋冬いければと。
今は冬なので、冬で普通のことを考え始める。
一番普通っぽい「冬は寒い。」は違い「冬は乾燥する。」
はオッケーな又吉さんの普通の境界線が分からずみんな困惑。


今回3つくらい来年に持っていけるということで、
このまま毎年3つずつくらいできたら、10年で30個ギャグできる
と話す又吉さんに「ストイックっすねぇ」と向井さん感服。


○写真で一言
写真で一言と言っても、「同じ写真出てくることないっすよ。」「変態!」
などと言われながら又吉さんお気に入りを披露し始める。
・赤ちゃん
・映画「シャイニング」の一場面
・ひよこたち
赤ちゃん・シャイニングでは又吉さんに負けず中須さんも面白一言を披露するも
ひよこでの又吉さんの素晴らしい回答に、最後は果敢に「パス!」
「シャイニング」での又吉さんの一言に対して「抜けてる最中だと思ったら、面白い」
とより広げてくれるコメントも素晴らしい後輩のみなさん。




モノボケ
ロッカー・ひょとこのお面・フラフープ・ヘルメット・じょうろ・
ボーリングのピン・ランドセルなどなどさまざまな小道具が運び出される。

ここは又吉さんだけじゃなく、自由にみんなやってってと。
又吉さんがやりたいライブは、構成とか関係なくみんな自由にやるライブだそう。


静かに又吉さん始めてるのに気づかず、ボケようとする児玉さん。
その児玉さんの途中であきらめるシリーズ面白い。顔!
又吉さん一番のお気に入りは、ジョウロでのモノボケ
終了〜!と自分で終わらせておきながら又吉さんまだまだモノボケを探してしまう。


実は向井さんが苦手なモノボケ。同じく又吉さんもモノボケが苦手で、
ライブでも小道具を選ぶフリをして後ろに隠れていた。
なので、モノボケでの芸人模様を見るのも面白いそうです。


○ものまね
今まで又吉さんが生み出したものまねのタイトルがホワイトボードに貼られて登場。
しかし、それを見た皆さん…「ものまね?」と首を傾げる並びとなっている。
・ブラジルからきたサッカーが上手い転校生
・学園のマドンナに憧れる目立たない3人組の1人
・青春ドラマの脇役
・毎日掃除している管理人
・裏がある学校の掃除のおじいさん
・ド田舎の医者
・中2の心を持った占い師
・???(忘れました)


ものまねなのに誰も有名な人いないじゃないですかとなり
又吉さんに披露してもらうも、後輩のみなさん含め客席のほとんどが「?」状態。
ものまねなら客席の半分以上が見たことある!
というものにしてくださいと注意されるが、河童も登場しもはやファンタジーの世界に。
結果、学園モノは全て却下されてしまった。


○又吉の一言
今まで又吉さんに言われた言葉で印象に残っているものを教えてもらうことに。
又吉さんと後輩のみなさんの椅子の間にホワイトボードが置かれてた分
間隔が空いていたのを詰めようと又吉さん椅子ごと児玉さんに近づくと
ここでも「きもい!」と言われる。
・「オンリーワンになれ」
SMAP?とざわつく後輩たちに
又吉さんはこの前後を話さず、この言葉だけ切り取る児玉さんにズルいと。
『オイコノミア』で仕事を続けていく上での大切なこと
代わりのきかない人になれという流れで「オンリーワン〜」が続くそう。
・「月と合わせた」
向井さんは又吉さんにファッションの心得を聞いた時の話。
ファッションは、てっぺんの色と一番下の色を合わせたらいいと教えてくれた。
或る夜。又吉さんに会うと、ピカピカと黄金に輝く靴以外は全身真っ黒。
こないだ話した話と違うのでどこを合わせたのか又吉さんと聞いてみると、
なんと空に輝く満月お月さまと靴を合わせた。
みんな満月だと月を見るから、その光をジャマせんように黒で
靴だけキラキラにしたそう。


●動物ルール。
ファッション繋がりで…
村上さんが仕事がたくさんくるようになりどうしたらいいか
と又吉さんに相談していた時のこと。
突然又吉さんが笑い始め、ジェンさんがどうしたのかと聞くと、
村上さんの帽子・シャツ・ズボン?の3つがラコステで揃っているのを発見してしまった。
ワニ三匹は多いらしい。動物は一匹。



●ロシアの猿?
ジェンさんと又吉さんが深夜2時くらいに住宅街を散歩していた時。
ロシモンの話になって、面白いから売れないはずがないと熱く話していたら
突然その後ろのマンションの4階くらいの窓が開き、怒られると思いきや一言。
ロシアンモンキーって誰だよ!」
あまりの二人の熱弁に「ロシアンモンキー」の存在が気になってしまったよう。


●自分のはちょっと…
又吉さんにみんなキレたことのない中、児玉さんは一回だけある。
職質されすぎて警官に挙動不審になる又吉さんにキレたそう。
しかし、その一回だけかと思いきや又吉さんによるともう一回あるらしい。
今は又吉さんのギャグみたいになったいる魂を吸う遊び。
児玉さんに面白いから一回やってみてと言うと、児玉さんもはまったらしく
街ですれ違う人の魂を吸いあって遊んでいた。
その時に又吉さんが児玉さんの魂を吸ったところ「魂吸うなよ!」とキレられた。
他人のはいいのに、自分のはダメらしい。



●やっぱりの気にしすぎ。
又吉さんが売れて唯一変わったところは、
どこへ行っても又吉さんだと周りが分かるようになったせいか
おしゃれなお店でジンジャーエール甘いのと辛いのを聞かれ
本当は甘いのが好きなのに、周りを気にして辛いのを頼むようになったこと。
2杯目は甘いのって言ってと耳打ちしたりするらしい。
そして、飲めないくせにとりあえずビールに手をあげるようになった。



と楽しく話していると終演の時間が近づきます。
今まで書きませんでしたが、約一時間のライブです。
本日もじりじり締め始めるも、今後みなさん何かやって欲しいこととかあれば
と言い出す又吉さんに、ジェンさんたちがどこに言えばいいんですかと聞くと、
月に向かってやってほしいことを叫ぶと又吉さんに伝わるとのことでしたので、ぜひ。


やっぱり明るく締められない又吉さんは締めるとこ練習したほうがいいと言われながら
最後は、体調はくれぐれもお大事に。また来てくださいとのことでした。
次回は1月29日(火)だそうです。





しかし、きもい!変態!などと言われながらも
大好きな児玉さんに言わたもんだから、へらへらする主催者で一番の先輩。
考えれば児玉さんのほが年上?でしたでしょうか…
一方ジェンさんは又吉さんが好きすぎる。そして、クマさんのニットが可愛らしい。
向井さんは囚人みたいなしましまおされシャツ。
流れが書いてあるカンペをちゃんと又吉さんに渡してくれたりと
フォローが素晴らしい人です。


そして、やっと…念願のすーなかが見れました。待ってたよ、すーなか!
相変わらず素晴らしいクオリティと強いハート。
あのテカテカ笑顔を見れれば、幸せです。
これでは、もはや誰を見にいってるんだか分りません。


ギャグの反復横とびだったら、わたしは向井さんと二人でやってた時の
人んちにはいっちゃう反復横とびも好きだったなぁと思いつつ、
ほんといろんなことやってたなぁと思うしっぽりとした夜でした。
振り返れば…いろんな又吉さんをいろんな形で見ることができたライブで。
コントだったりギャグだったりお芝居だったり大喜利だったり…


お芝居下手だなぁとか、世界観ありすぎだろうとかにやにやしつつ、
どの回もお笑いが好きで又吉さんのことが好きな人に囲まれて楽しそうでした。
アボガドランドリーやネコニスズといった新しい芸人さんを知るきっかけにもなりました。
わたしとしては、中須さんの面白さにやられたライブでもあり。
もうですね…スベっても面白いんですよ…
このライブで今年の無限大ホール締めです。


一年通して分かったことは、お笑い大好きなんだなということでした。
『オイコノミア』で大学行ってたら…と考えるという話をしていて
それはそれで違う道を何か見つけられたと思いますが、
このライブを見ると凄い勝手な話ですが、お笑いだろう…と思ってしまいます。
そして、その姿を見ると、よし〜わたしも頑張ろうと思えるライブでした。


実験は人前でやってこそだと誰かが話しているのを聞いたことがありますが
客席も巻き込まれてのライブだったような気がします。
完成に向かうまでをつくるという。
もしかしたら客席の笑い声もきっかけのひとつになるのかなぁとも思いました。
なので、このライブがどこかで実を結んでいるところが見れれば
そして、ピースのコントにもつながれば
きっとこれ以上に嬉しいことはありません。


来年はどんな姿を見せてくれるのだろうとひっそり楽しみにしています。
本日も又吉さん中須さんジェンさん児玉さん向井さん
ありがとうございました。


毎月この文章にお付き合いいただいた方、
何書いてんだと思われた方もいると思いますが…ありがとうございました。