どうすんだ。

松尾スズキ。50歳。一人芝居。スズナリ。

大人計画に出逢って気付いたら10年が経っていました。
よく分からぬままに、この人たちの世界に飲み込まれ続けています。
人間のいいとこもわるいとこも、美しいところも醜いところもひっくるめて
見せつけられるその作品を観ては
いつも言葉にできないものを抱えて劇場を後にします。



昨晩、あ〜…この背中には何を背負っているのだろう…
何を背負ってきたのだろうとまじまじとその背中を見つめていました。
小さくもあり、ううん…とっても大きくもあり。


こんなにもじっくり松尾さんのお芝居を見ることがなかったのですが
その姿に大人計画のいろんな役者さんを見たような気がして、
この人が主催者なんだなと思わされました。
そして、よくわかんないけど…愛されてる人だって。
あの独特の動きもいい声もにじみ出る哀愁もつくりだす笑いも毒も指毛も毛穴まで
目をかっぽじって見てきました。
これが今の松尾さんなんだと。
照れがあるのか素顔を見せてくれませんでしたが
見てきた世界を松尾さんの中で一回おとしこんでできた作品なのかなと思いました。



生きちゃってどうすんだ。
でも、生きるしかない。


今この作品をやっている偶然というか必然というか。


まだまだやる気だなと感じて胸にこみ上げるものがありましたが必死に堪えました。
これからも見ていたい…改めてそう思いました。
松尾さん天久さんありがとうございます。
悔しいほどにかっこよかったです。




ここに書くことではありませんが、
『ニンゲン御破産』でたった一度だったとしても…
見ることができた舞台に立つ姿を一生忘れません。