月までもうすぐ。

指先のティンカーベルの粉を降りかけたようなネイルが
キーボードの上を跳ねています。
このまま今夜の月まで飛んでいきたいです。


ある日たまたま『情熱大陸』の話を熱っぽく話して、
またとある日たまたま『広告批評』を手にあおいちゃんの可愛さを熱弁したわたしは
気付くと友人の中で四字熟語みたいなのものが付くのが好きな人になっていました。


そんなわたしのもとにも四字熟語が溢れた本がやってきました。

「孤独万歳」
「呪詛殺人」
「絶命読書」
「世界重奏」
意味を知って、より深まる言葉。
なんでこんなこと思い浮かぶのだろう…又吉さんに聞いてみたい。
きっと、その時々で気持ちにぴったりとはまる言葉がどこかにあります。
その言葉を表現する田中さんの文字。
頁を捲るたび飛び込んでくる息遣いのあるその文字に引き込まれながら
解説を読める幸せにひたっています。



そして今夜もわたしは空に輝く月を見上げて
「月光心猿」の一文を何度も噛みしめるのでした。