雑技団、再び。

雨が止み、軽い足取りで今回も向かうことができました。


又吉直樹主催
『実験の夜 Vol.19』


今回で19回目ということで…
みなさん服が黒っぽくなってきましたね。
又吉さんも黒の少し長めのジャケットと半端丈パンツに
朱色?のこちらも少し長めのシャツに、オレンジの柄靴下と靴という出で立ち。
今回はオープニングで電車から締め出されて慌てる綾部さんの話を披露していました。


一緒にやってくれるゲストの登場。
竹内さん・しずる村上さん・ジューシーズ児玉さん・パンサー向井さんの4人。
各々の紹介。
・竹内さんは、ミルククラウン竹内ではなく竹内健人になったそう。
 コンビ名を外した理由は「一旦忘れようと思って。」
 又「僕の友だちのジェントルの元相方ですよね?」
 竹「今、ジェントルとはっきり口にする人はいないんで…」
 又「元ミルククラウンって呼べばいいの?」
 竹「いや、竹内で。」
 という面倒くさい押し問答。
・続いて児玉・向井の同居人は、一緒に紹介。
 同居し始めて3週間が経ち、楽しく暮らしているよう。
 LINEでは同居人でグループを作り、会話しているらしく
 児玉さんのスタンプのセンスが素晴らしいと又吉さん絶賛。
 そこに村上さんが入りたいといっても、ダメ。
・一番後輩の向井さんから苦情多数。
 又吉さんが気を遣ってみんなの洗濯物を入れて、洗濯機を回してくれたりする。
 又吉さんには、自分がどんな服を着ているかの実感がないらしく、
 洗濯が終ると、真っ白だったシャツがおしゃれなグレーに。
 ムラすらく、むしろこの方がおしゃれと褒められるので、怒りの矛先が分からない向井さん。
 あまりに綺麗に染まっているので、又吉さんが染めてるんじゃないか疑惑。
・その他にも、携帯などよくモノをなくし、人のせいにすると苦情を受けた年上二人。
 児玉さんが弁解するときの動きが相変わらず素晴らしい。
・今日も又吉さんは、この前に取材があったため、オシャレな服を着ていた。
 暑かったため、着ていたジャケットを脱ぐと隣にいた児玉さんに預ける又吉さん。
 こなれた様子で袖に運ぶ児玉さん。
・最後は、しずる村上さん。
 児玉・向井の紹介後、同居人トークが長引き、村上さんの紹介が遅れる。
 しかし、同居人トークで紹介前にも関わらずたくさん喋った村上さん注意を受ける。



●秋晴即興雑技団
以前「絶景雑技団」というライブを行っていたが、
今回はその別バージョンでアドリブコントをやっていくよう。
それぞれが設定をその場で考え書いた紙を箱に入れ、
その箱から引いた設定でアドリブコントをする。
又「何人でやる?」
竹「又吉さんはいてくださいよ。
  みんな又吉さん見に来てるのに、オレと向井だけとか変ですよ」
みんなでそれぞれ設定を紙に書き、ボックスの中へ。


もし、コントでオチたと思ったもしくはもうダメと思った時用に押すボタンが終了の合図。


コントをするのに鮮やかなオレンジの靴がジャマになると又吉さんが黒い靴に履き替えると、
履かなくなったオレンジの靴を、これまたさりげなくサッと袖に持っていく児玉さん。
竹「こういう子なの?弟子なの?」


○設定その1「タイムスリップ」
始め誰が舞台上に居るかだけ決めて、他はアドリブ。
板付きは、竹内さん。

帰り道に見つけた謎の穴に入り出た先には、見慣れない景色が広がっている。
車が空を飛んでるらしく、未来にタイムスリップしたよう。
通りかかった未来の住人である村上・児玉カップルから服をダサイといじられる。
そこへ、小学生の竹内・セバスチャン・健人(又吉)なる竹内さんの子孫から、
過去に戻ってくれないと自分が存在しなくなってしまうと話される。
すると、未来警察の向井さんが、過去から来た人がいるとの噂を聞き探してやってきてしまう。
過去から来たことがばれないよう、セバスチャンにより竹内さんは謎の未来落語なるものを披露するはめに。
「隣のタワーマンションが…」


児玉さんはバリバリ過去に飛ぶつもりで、裏の小道具で武士になってしまっていた。
「空を飛んでいる」との声を聞き、慌てて金髪のゲイの彼女に。
穴に入って出る演技が素晴らしい竹内さん。


○設定その2「かくれんぼ」
次は誰が舞台上にいるかと話していると、
舞台上にも関わらずアイコンタクトで村上さんに意思を伝えようと試みる又吉さん。
村「皆さん分かってくれましたけど…」
結局、全員舞台上にいるところからスタート。

30歳を過ぎて再び集まった同級生たち。
高校時代を思い出し、昔話に花を咲かせている。
その頃やっていた遊びの話になり、「かくれんぼ」をまた今やってみようと盛り上がる。
しかし、かくれんぼには又吉少年に暗い影を落とした過去があった。


鬼は向井さん。
「1〜2〜3〜」を変な風に言ったり、フランス語で言わされたりしながら、
「もういいかい?」「まだだよ〜」を何度か繰り返した後、
「まだだよ〜」という声とともに、又吉さんが横になった村上さんをひきずってやってくる。
すると、奥から悲鳴が聞こえ、児玉さんそして竹内さんを同じように一人づつ引きずってくる又吉さん。
そして、引きずられた三人は誰ひとり動いていない。


鬼なので目を隠してはいるものの、悲鳴に恐ろしい空気を感じた向井さんは
「もういいかいい…」と再び聞いてみる。
するとすぐ近くから「もういいよ。」と又吉さんの声がする。
恐る恐る目を開けてみると、すぐ横には不気味に又吉さんが立ち、周りには動かなくなった同級生の姿が。


「お前たちがいじめたからこうなるんだ。この時を待っていた。」


高校時代に転校生だった又吉少年は、転校前の習慣からかくれんぼで見つけた時
「向井、ダン!」と見つけた人の後に「ダン」をつけてしまったことから、
「ダン」とあだ名をつけられ、いじめられていた。
その過去を忘れることが出来ず、彼らへの復讐の機会を待ち望み続けた日。
目的を果たすべく、最後の標的・向井さんに襲い掛かる…


あまりにも怖い展開になってしまったので、違うことをということで。
●ハッピー 
以前この『実験の夜』で行ったもので、アドリブでコントをしていき
最後に又吉さんがハッピーな一言を言って、気持ちよく終わるコント。
○設定その1「空き巣」
又吉:おじいちゃん
竹内:警官
村上:父
児玉:母
向井:息子

空き巣に入られた家族のもとにやってきた警官。
自分は主夫を主張するダメ夫の代わりにマジシャンをして働く母。
怖くて泣いている息子。
本当はショーがなかったが人気マジシャンのため、
急に仕事が入ったその日に限って、空き巣に入られてしまったよう。
お互いが家にいなかったことで、喧嘩をし始める夫婦。
暫く黙っていたおじいちゃんが一言。
「家具を全部消すマジックができました!」


空き巣ではなく、おじいちゃんのマジックだった。
ハッピー。


児玉さんのアドリブで出た「マジックショー」なんという素敵な発想。


○設定その2「宇宙人」
又吉・村上・児玉:地球人
竹内・向井:宇宙人

宇宙人がビームを当ててくる。
当てられて倒れるかと思いきや
「体の痛みが治った!」


ラスト10分ということで、ここでもう一人ゲストの登場です。
安定のロシアンモンキーすーなか。
このライブで唯一出る「いぇーい!」の瞬間。
いつもの客席の反応に「だから、おかしいって。」と村上さん向井さん。
村「初めて来たお客さん驚くから!」
すーなかを加えて6人でアドリブコントを。
ここでは、設定とともに条件も引く。


○設定「面接」/条件:お客さんを泣かせる
難しい条件に困り、泣かすって言っても感動だけじゃないからと話していると、
「お客さんを泣かす」という発言を聞いた途端、
中須さん我慢できず「中須だけにね。」
お客さんの「流石、すーなか!」という反応に、またもやおかしいと注意を受ける。


又吉・竹内・村上・児玉:面接を受ける人
中須・向井:面接官

ピンと来る人がいないと嘆いているところへ、4人登場。
何やら4人組のアイドルグループらしい。
しかし、一番端の独り(又吉)がどう見ても、アイドル感がない。
自己紹介を始めるアイドル。


村「リーダーのMAXです!」
竹「BESTです!」
児「TOPです!」
又「6秒2です!」
児「50Mがね。」
全員の最高を出そうというアイドルグループのよう。


このアイドルの持ち味は組体操。
「MAX・BEST・TOPの3人で組体操をし、6秒2が数えて6秒2の間キープ」というものを披露する。
しかし「6秒2を数える必要性があるのか?僕はいるんだろうか?」
と自分の存在意義を見失ってしまっている6秒2。
そこで、リーダーであるMAXからBEST・TOP・6秒2の3人で組体操をやってみろと指示が。
今まで成功したことがないと不安がるTOPたち。
おうぎに挑戦しようとするも、6秒2は真ん中のTOPとの組み方が分からず、
手首を持ったりしてしまうぎこちない。
なんとか手を繋ぐことができ、おうぎを作り、リーダーがカウント開始。
「1〜2〜3〜4〜5〜6〜7〜…あっ!6秒2はお前じゃなきゃ数えられないよ。」
この感動の場面に向井さんは拍手を贈り立ち上がる。


コント中、横での中須さんの不穏な動きに気づいた向井さん。
「何かしようとしてましたよね?」
何もできてないと感じた中須さんは
目を開けぱなしにして泣こうとするものの
又吉さんの動きで笑ってしまい無駄になってしまったらしい。


又吉さんは、みんなが最高を名前にしていることから
高位な色である「紫」が頭に浮かんだものの、
分かりにくいかな…何言ってるの?と思われるかもと咄嗟に「6秒2」が出た。
結果、これがキーポイントとなり成功。


今回、コントをやったことでまたしっかりコントやりたいですねと話していると
中須さんが向井さんに耳打ち。
「そういう時、オレ呼ばれない」
中須さんは、ちゃんとした時は呼ばず、そこは五明さんになる。
中須さんがくるとおちゃらけるので、まじめな時にはお呼びがかからないよう。
村上さんも「今日は5…6人で」と中須さんを一瞬忘れてしまう。


「告知とかありますか?」と締めにかかるものの、
「みなさん、来月も来てくれるという約束で…」
など今回も話続け、あまりに締めないものだから、向井さんイライラ。
「どう言ったら締められるの?」と悩む主催者に
そこでありがとうございましたでお辞儀をすれば、しまると。
オープニングのトークで出た携帯電話を取るしぐさでありがとうございました。
でいいんじゃないですかと言われ
その通りに「ありがとうございました〜」
次回は10/23(水)21:45開演。




今回も楽しかったなぁと思いました。
オープニングでの綾部さんの話が目に浮かぶように面白くて
すごく綾部さんが愛しく恋しくなりました。
じっとしてられない病気。


又吉さんは普通にジェンさんの名前を出してくれるので安心するのと、
今でも仲良くやっているんだろうなとぼんやり想像しています。
そうか、違う夢に向かったんですね。
同居人のバランスが面白くて、児玉さんは普通に「まったん」って呼ぶし、向井さんはしっかりものだし。
エピソードもたくさんできるし、楽しそうだし、同居はいいことだらけだなぁ…
怒られても怒ってても楽しそうだし。
最後のコントで、拍手しながら立ち上がったり、中須さんに話振ったりしている向井さんに
「なんて出来る子!」と偉そうに思ってしまいました。



今回もお待ちかねの中須さんがおしゃれヘアーと不思議な柄を着てやってきたのに、あまり活躍せずに残念。
中須さん不足。
ロシモンのライブ行けよって感じですね…
竹内さんはキレのいいツッコミが今回も冴えわたっていて。
これから、たくさん出てくれるのかなぁ…
向井さんのツッコミも素晴らしいけど、
竹内さんのツッコミってサラっと、それでいて見ている側の意をついているので
いつ見ても、わぁ!って感動します。ピンなのですよね…
村上さんアイドルコントの時、冴えわたってたなぁ…
アドリブだと繋げていこうという気持ちが見ていて伝わってきて、
出来上がったコントとはまた違う面白さがあります。
今回だと、えっリーダーMAXって名前なの!からのBESTと来て、
あと何があるんだろ…うわぁTOPか!!!みたいな。
チームワークの良さが改めて分かりました。


又吉さんも楽しそうで。
コントする姿を見て『実験の夜 VOL.1』の感じを思い出しました。
一回目は結構、一時間コントの間までしっかりつくられた世界観だったので、
またあの感じも体感したいなと欲張りなわたしでした。
こうやって舞台でコントしている姿が見れることは有難い。
KOCが近かったからこそ、余計にそう思いました。
何度か出た話なので、もしかしたら近いうちに「絶景雑技団」が見れるのかしら…と、
嬉しさで少しソワソワしてしまいます。
又吉さんの締められなさはある意味、芸の域ですね。
苦し紛れにでる言葉が、お客さんであるわたしからすると
少し嬉しくなる言葉だったりするから悔しいくらいです。
久しぶりに長文でオジャマしました。


みなさん楽しい時間をありがとうございます。
来月も約束されたので行きます。
がんばろう。