またあおう。

この間、久しぶりにゆずに会いに行ってきました。


以前、野田秀樹さんが

舞台っていうのはお客さんに「想像してください」っていう前提がある

と話していました。

確かに繰り広げられる光景を見て、背景を想像したり、映像を思い浮かべたり…
受け取ったものをまた自分で反芻して、楽しむ。
だとすれば、ライブは聴いてきた自分の思い出を重ね合わせるものかな
と改めて思いました。
この曲はあの時に聴いたなとかあの人と聴いたなとか。
音楽は不思議なもので、曲を聴くとその頃がぶわっとよみがえります。
わたしにとって「ゆず=青春」で、まだテープに必死に録音していたことや
受験の時にラジオ聞いてたなとか、学校終わりに頑張って冬至の日ライブ行ったなとか
いろんなことを思い出します。
初めて買ったCDが『いつか』で、このCDを買った時のCDショップの光景は
CDがお店に並んでいた様子、人の多さまではっきり覚えています。



今回5年ぶりくらいに行ったのに、
ライブに行くとゆずが体にしみついていると思わされました。
どんなに久しぶりに聴いても歌詞を一緒に口ずさめて、
ここはみんなでこの手拍子だった!と体が動く。
わたしはライブに行くと「あの人のノリ方変!」とか
後ろの人に思われてないか心配するのですが、
ゆずのライブに行くとそこらへんやセンサーが壊れます。
『夏色』なんて、体が疼きます。
手放しで楽しんで、気付くとへらへら笑っています。手まで振っています。
わたしにとって稀有な存在です。


やっぱり思ったのは、ゆずはエンターテイナーとして素晴らしいということ。
おもてなしといったらおかしいですが、
楽しませるということに関しては、凄いパワーを感じます。
「ラジオ体操第一」をお客さん・スタッフ総出でやって始まり、
「きょーつけ!礼。」で終わるライブ。
映像しかり、ダンスしかり、メンバー紹介しかり、コスプレしかり…遊び心があって、
ファンとして「それ見たかった!」と思うものを100%で見せてくれる人たちです。
そんな楽しさに包まれながら、気持ちの籠る歌声に耳を傾けて、
またもや涙してしまいました。


ライブ終盤、この16年を振り返って悠仁が話す場面がありました。
ふとその言葉を聞いて思い出したのは『トビラ』のツアーでした。
あの時、見ていても凄くもがいているの伝わってくるもので、
横並びで唄っていた「ふたり」が悠仁ひとり前にでるようになりました。
エレキギターを持つようになりました。
あのころは「そんなのゆずじゃない」ともいえるような声もあった気がします。
ドームで初めて二人だけでやった時も
「いまさらそこにもどられても」みたいな声も聞きました。
でも、ドームで『てっぺん』を聞いた時の興奮を今でも覚えています。


その時々は過ぎて今こんなにも素敵な形でゆずの実が実っているのを見ると、
何とも言えない気持ちになりました。
二人だけでやれるという強みは大きい。悠仁の横には変わらず岩ちゃんがいる。
赤ちゃんから70代の方まが一緒になって笑顔になる素敵なライブ。
とにかく…もう…幸せでした。
来れてよかったと心底思いました。
もう人生半分ゆずと一緒です。だから、きっとこれからも。
次はまたいつ行けるかわかりませんが、たぶんまた会える。


岩ちゃんに「明日からもがんばろーな」と言われたら、頑張るしかありません。
ありがとう、ゆず。ありがとう、誘ってくれた友だち。