板東英二。

下北沢へ行ってきました。
シェルターの少し手前の細い路地を曲がった一番奥の小さなギャラリーです。


この日は、田中さんがいらっしゃって
一時間ごとに新四字熟語を書いて下さるという日でした。


ギャラリーに入ると綺麗な楷書で「首領小西」という文字。
この日、生で最初に書かれた作品だと受付のお姉さんに教えて頂きました。
思わず「ドン小西だ…」と笑ってしまいました。


前回は、全ての作品が飾られていたのですが、
今回は2冊ほど自分の手で触れて見ることができます。
そして、お題と又吉さんの答えが田中さんの文字で書かれた
大喜利の映像が流れていました。
文字のみが映し出される映像です。
確かに前回も大喜利の映像が流れていたことを思い出しました。
「平成に続く新しい年号」とか
冷やし中華始めましたみたいなどうでもいいお知らせとは」とか。
そこでもにやにや。


作品を見ていると、外に田中さんとよしさんの姿。
よしさんのお子さんが元気で可愛い。


暫くするとライブ書道の開演です。
生で書道を見るのは初めてで、しかも距離が近かったこともあって、
無性にドキドキが止まりませんでした。
息を飲みながら、筆を進める姿を見ていると
その様子をよしさんがギャラリーの外から写真を撮っていて
わたしなんぞが写り込んではいないかと無駄な心配をしてしまいました。


書き終わり、何だか拍手をしていいものか分からずモゾモゾ、へらへら。
そして、拍手。
聞き耳を立てて聞いた話によると、
田中さんが空き時間に書く文字の配置を考えられていたそうです。


田中さんは、にこにこされていて可愛らしい女性の方でした。
この方がこの文字を書くのかぁ…魅力的です。
受付のお姉さんも可愛い。
みんな可愛いのです。


ここに又吉さんが金曜に来たと聞きましたが、
もしその場に自分がいたら逃げ出しそうなくらいギュッとした空間でした。
ちなみに、わたしが好きだった四字熟語は「鼻歌過剰」でした。


「突然百点」
「元祖偽物」
「孤独多勢」
などなどたくさんの又吉さんの言葉が様々な文字となっていました。


この作品展を本にして欲しい。
その作品を何度も噛み締めて読みたい。
そして、出来ることなら解説を付けて欲しい。


よしさん又吉さん田中さん受付のお姉さん。
皆さま大切な空間と時間を有難うございます。
今日、果たしてどんな最終系になったのか観たかったです。


下北のヴィレヴァンに行ったら、ピカルマガジンの隣に、
そっと太宰の『津軽』がつまれていました。
ナイス演出にニヤリ。


ギャラリー入って正面に、黄昏の文章が大きな月夜の写真に
金色の文字で書かれている作品が飾れていました。
その中に、表現が素敵すぎて忘れないために
何度も何度も読んだ一節がありました。
又吉さんのフィルターを通すとこんな表現になるのか…と。
2年前、なんでそこに引っかからなかったのか自分でも疑問です。


「月が空に逃亡して夜が来た。」