ポリスの真実。

Twitterをやっていたお陰で行けました。
ありがとうございます。
『Radioパンサー』
ゲスト ピース綾部さん
品川プリンスシアターで始まり、もう2年くらい続いているそう。
レポはTwitterやブログで素敵なものがたくさんありますので、
ライブが良かった!という感想のみでオジャマします。


後輩だからこそ、引き出された話が多くて、とても興味深かったです。
ライブ中にも出てきましたが、綾部さんは後輩のライブに呼ばれない。
相方の又吉さんは、結構呼ばれている。
このライブにも、綾部さんより先に呼ばれていることが納得行っておらず「遅すぎる!」と。
そんな珍しい今回のライブの話から、綾部さんの色んな姿が見えた気がします。


●登場から。
このトークライブ前半はパンサー3人のみで行うのですが、
綾部さんはいいともを見てから乱入したい気持ちが駆り立てられたらしく、
出る前は3人のトーク中に乱入すると話していたらしいのですが、
しっかり時間になって呼び込まれてからの登場でした。
しかも、その3人のトークをきちんと汲み取っての
綾野剛さんをゲストに呼びたかったという話から、
 向井さんから出た綾野さんのエピソードの紙コップを持っての「どうも、綾部剛です。」)
登場の仕方というサービス精神でした。


●ケチなのか!?
綾部さんは後輩に奢らないという噂を聞いたことがあります。
出てくるエピソードも先輩との話が多く、あまり後輩とというエピソードは聞きません。
後輩のパンサーから見ても、綾部さんが後輩に奢っているのをあまり見たことがないらしく。
綾部さんが唯一、自分から声を掛けるのがフルーツポンチ村上さんくらいだそう。
パンサーの3人の中では尾形さんが一番ご飯とか行くそうで、
向井さんは綾部さん曰く「又吉(またきち)一派」だからとのこと。
尾形さんは、以前綾部さんのバイクで一緒にごはんを食べに行こうとなったことがある。
バイクで色んなお店の前を通り過ぎ、焼肉かなぁ…と色々想像していたら、
食べさせてくれたのはオリジン弁当だった。
とケチ疑惑高まる中、綾部さん自ら叙々苑を奢ったことを話し出してしまう。
言われてやっと思い出す尾形さんと菅さん。
安楽亭美味しいよなぁ」と言いつつも、結局「叙々苑」を奢ってくれたそう。
ケチというより、後輩より先輩との関わりが多いんだなという印象でした。
話を聞いていると、先輩に可愛がられていたというが分かり、
大輔さんとのエピソードは、蓮華で叩かれたり、トランクス引きちぎられたり、
天井低い駐車場でジャンプさせられたり…となかなか強烈。
そのエピソードとは反対くらいに、
チュート徳井さんがM1で優勝した後「待ってるぞ」と言われたという話もありました。


●ポリス
そんな先輩との関わりがあるからこそ「ポリス綾部」が誕生したのかなと。
無限大ホールにピースが出ていたころ*1
綾部さんは後輩から「ポリス」と呼ばれ恐れられていたという話があります。
しかし、今回のライブで発覚したのは、実はそんなに怒っていないということのようで。
尾形さんは同い年*2ということもあって(むしろ尾形さんが4月生まれなので越えちゃう時もある)
なかなか「尾形!」と呼びづらいらしいけれど、
菅さん・向井さんは実際、怒られたことがない。
その頃を振り返ると確かに、綾部さんは後輩の遅刻などに厳しかった。
それには、理由があったそう。
いい人ぶるわけじゃないけど…との前提の上、
自分より先輩が自分より後輩を怒るのを見たくないから、
自分が先に言っている。ということらしい。
オリラジの藤森さんは、お調子もののところがあって
先輩から怒られたりすることもあるようで、
そういう姿を中間の立場である自分は見ていられないという想いから来ていた行動だったよう。
その厳しさで後輩を守っていた。


今、ピースの同期でありパンサーからしたら先輩にあたる芸人さんの
ノブコブとかノンスタとかふわってしてるけど、入った時はピリピリしてたと言っていて
先日、ダウンタウンの松本さんがお笑いの話を
「昔は真剣持って闘ってたけど、今は木刀でしょ?」
みたいなことを話していて、そこと少しリンクして一人なるほど…と。


●ハッとして、GOOD。
聞いていて、そんなことも考えているのかぁとハッとしたのは、ファンの人の気持ちでした。
今パンサーがテレビに出るようになってきた状況を
綾部さんがファンの人の思いを代弁するかのように話していました。
テレビ出たての頃は、あっ深夜番組に出た!と喜んで、
次はこれも!って言ってたら、
今はあれもこれも♪ってなって…
そういう風に見てくれてる人がいるんだからというような話をしていて、
何だか、感慨深くなりました。
そう言ってもらえるファンの人は幸せだなと思えました。


●人が好き。
話を聞いていて思ったのは、綾部さんは「人が好き」なんだなということ。
その相手が先輩であっても変わらない。
『世界まる見え〜』に初めて出た時、収録の合間にたけしさんに話しかけたら、
収録後スタッフさんに「若手でたけしさんに話しかけたのは、綾部さんが初めてですよ。」と言われてしまったそう。
自分が小さい頃、テレビで見ていた人に会えるんだから、それこそ話しかけるべきだと。
それがテレビの収録中だとイタいと思われると判断するが、
収録の合間だとグイグイ行けてしまうそう。
綾部さんに言わせれば「そこらへんの感覚ブッ飛んでるから」
パンサーはギリギリでいいとものレギュラーになったので、
タモリさんに話しかけることは中々出来なかったけれど、
綾部さんは生放送以外の時でも話したりするころが出来たそう。
タモリさんはそういうのも受け入れてくれる人だから、話せたと。
いいともの2回目の打ち上げの時も、お茶とか汲みながら、貴明さんの横に座るタイミングをはかっていた。
空いた際にすかさず「お隣よろしいでしょうか」と話しかけたそう。


又吉さんも『東京百景』の中で「むしろ自分は人間が大好きだ」*3と書かれていましたが、
器用にできるか不器用かの違いだなけで、ピースに共通するところなんだなと。


ライブ終了後、緞帳が降りた後に毎回のように行われている綾部ドッキリの話もそうかなぁと。
緞帳が降りた後も、舞台から下がる順番は芸歴順と決まっている。
パンサーがピースと一緒の時、必ず起こることがあるそうで。
ピースが先に舞台から下がり、パンサーも安心して帰ると袖で綾部さんが
「やったな!」と待ち構えていいる。
「もうね、10年やってる。」という年季の入ったもので、ロシモンはよくひっかかるらしい。
こういうのを楽しそうに話してるのを聞いてると、あ〜人が好きなんだなと思えてくるのです。
ただ、実際に自分が恐れられていると感じてしまったこともあったようで、それには悲しそうでした。



●「いいとも」の大きさ
ドーンってきたな、売れたなと思ったときはあるかと聞かれ、
「ない。賞とかも取ったことないし。」と話していました。
今はパンサー・ジャンポケ・ウーマンと仕事を振り分けることができるから少し落ち着いているかもしれないけれど、
ピースの時はピース一組で若手の部分を賄っていた部分があったらしく、
どこにいるか分からないということもあったくらいだったそう。
移動にヘリ待機ということもあったとか。
売れたということではなく、需要として受けられる状況にあるのがピースしか居なかっただけ。
それを「売れた」という風に思わないというのが綾部さんなのかと思い
すごいなと思うしかありませんでした。
そんな中でも「いいとものレギュラーになった時には、自分の思うところにはいけたかなぁと思った」
と聞いた時は、妙にジーンときました。


そんなこんなで、まだまだ話し足りない綾部さんは、
「11時半までやろう」「代々木公園に集合ね」と言い出し、
最終的に仮病を使いだし椅子から立ち上がらなかった結果、
尾形さんと菅さんによって、椅子に座ったまま持ち上げられ、
強制的に連行されて帰っていきました。


もう、最近舞台からみんな帰りたがらないので、
わたしも客席から帰りたくないと思ってしまうのですが、
何とかなったりしないでしょうか…


綾部さんは天狗なんかではなく、むしろ謙虚で、
こっち側もちゃんと見てるよと少しハッとしながらの時間でした。
綾部さんは、よく自分の話をするときに、
「いい人ぶるわけじゃない」とか「優しいわけじゃない」と前提を置いて話すことがあります。
そんな否定しなくてもいいのにと聞きながら思ったりもするのですが…
売れたと思う時を聞かれたり、
NSCの生徒の子から見れば、綾部さんは芸歴で言うと15年先輩にあたるから
綾部さんから見た今田さんみたいな感じですよと言われても
「そんなことない」と必ず否定をする姿でした。
「売れてるわけじゃない」と。
思えば、男前ランキングに初めて入った時も、
すごい調子のってる綾部さんを想像していたのですが、
「調子のってなかったね。」と友人を話した記憶があります。
まぁ失礼な話です…


テレビで出来たパブリックイメージを変えるのは難しいという話を聞いたことがありますが、
今でも綾部さんって天狗のイメージなのだろうか。
もう少し先でもいいので、そのイメージを逆手に取って面白がってくれる場所があればいいなぁと。
イジられキャラというのは、愛されてないと出来ないし
それを受け取るだけの器もないと出来ないとも思うので、
今の綾部さんというのも面白いというのも見ていてあったりもします。
テレビのイメージはイメージでしかないかもしれないけれど、
劇場という場所は、イメージを実体化できるというか…
その印象をもしかしたら真逆にできるくらいの力があるのかなと今回見ていて思えました。
わたしも行く度、発見が未だにあったり、ハッとさせられたりの連続です。


今回、話を聞いていて、色んなところとリンクする話があって、
こうやって、一人づつ話を聞くのも面白いなぁ。


そして、パンサーってバランスいいんだなぁと今回じっくり見て思いました。
尾形さんって見ていると、ほんと真っ直ぐで、
綾部さんの話を聞きながら何度も「優しいなぁ〜」って全身で言っていて、
そういうところが好かれるんだろうなとか。
向井さんの話を分かりやすくする例えとか、
先輩・相方、平等にツッコめるとことか。
綾部さんを「赤ペン先生」とするところとか堪りませんでした。
それに対し「赤ペンなくなっちゃうよ〜」という綾部さんも。
向井さん喉痛めてるようだったので、良くなるといいです。
菅さんは思ったよりも壁がないというか…
触れちゃいけない部分とかがありそうな気がしていたのですが
そこらへんがないんだなぁ思ったより鍵が開いている!と思いました。
こういうのも『333』とか見てるのに、分かってなかったんだなぁという発見でした。


パンサーのお三方、綾部さん。
楽しい時間をありがとうございました。
ピース以外のトークライブって久しぶりだったので、新鮮で楽しかったです。
やぁ劇場って楽しいぞ!

*1:2010年9月28日卒業

*2:1977年生まれ

*3:『東京百景』八十五:麻布の地下にある空間