新しい風が吹いた。

今回も立ち見までたくさんのお客さんでした。


又吉直樹主催
『実験の夜 Vol.16』



「こんばんは〜」と今回やや大きめの声で始まりました。
今月は自分の中でも一番といっていいくらい忙しい月だそうで…
なんと57本の書くお仕事を受けた。
2000字のものから400字くらいのものまで中身も小説からエッセイなどいろいろ。
しかも、本日は22日なのに17本しか終わってない。
「みなさん半分くらい終わったと思ったでしょ?」ということは、残り40本。
40本といっても文字数の多いものはきちんと終わらせているらしく、
一日5本くらいづつ書けば終わる予定。
パソコン開くのもめんどくさいから携帯で打っているので、
今、日本で一番メール打つのが早いという自負があるよう。


今日一緒にやってくれるゲストの登場。
しずる村上さん、ジューシーズ児玉さん、
初登場のブロードキャスト!!房野(ぼうの)さん。
三人の紹介は「変態の児玉」「理屈っぽい村上」「ミスター平均値・房野」
房野さんは、友だちの7〜8人目にいそうと言われ「よくその順位で今日呼ばれたな!」
と相変わらずの登場から素晴らしいツッコミ全開です。


「始めにVTRを見てもらいます。」とのことで皆さんはけてVTRが流れ出す。
たぶん又吉さんと思われる人物のインタビュー映像。
たぶん…というのは主に口元の横からのアングルのみで
たまに「うん…」という言葉と共にカメラが上下すると眼鏡をかけた人物。
というか間違いなく又吉さん。
インタビューの内容は神様について。


VTRが終わり、明転する。
○「神様相談室」
白い雲のようなもくもくの枠で囲われたモニター、椅子などが置かれている。
そこへ登場した4人は白い着物姿で木の杖を持っています。
どうやら「神様」たちのよう。


その又吉さんの姿に、後輩たちから死神やらなんやらイジられていると
お客さんからの「おじいちゃん」という声を又吉さんは聞き取ってしまい
「おじいちゃんだけはやめてください。」


今回は開場中に事前アンケートが配られており
「どんなささいな事でもかまいませんので、 
 あなたの今、抱えている悩みを教えて下さい。」というもの。
この悩みを神様たちが解決してくれるということらしい。


仕切りは房野さん。
どの神様から質問に答えるか…ここは又吉神様でしょということで又吉さんから。
悩みには3秒で答えなくてはならない。
悩みその1「仕事が忙しくて、部屋が片づけられない。」
ピッ・ピッ・ピー!
解決案「ダスキン!」
ファァ〜ン♪と解決しました感のあるスッキリした音楽が流れ
両手を広げて、目をつむる神様。


3秒で「ダスキン」を導き出した又吉さんにみんな流石との声が。
しかし、その後「結婚するってのもいいかもしれませんね。」と又吉神様が発言し
「後付けもありなんですか?」と指摘が入ってしまう。


悩みその2「暑い」
解決案「スプライトを飲む」
しかし、他の神様に聞いてみるとポカリ。
なぜなら、大塚製薬がスポンサーであることをしっかりわかっている後輩の皆さん。
それを聞き「ハっ!」とした又吉さんは「そうなの?」と知らなかった感をだすものの
こんなに大きく書いてあって違うわけないと言われてしまう。
なぜかそこに一番大きく書かれているのに、誰もオロナミンCとは言わず。


悩みその3「悩みがないのが悩み」
解決案「同じ悩みを持った人物がでてくるみうらじゅんさんの
    『アイデン・アンド・ティティー』を読んでください。」


なかなかの悩みに3つに答えた又吉さんは、もう他の神様と変わりたい様子で
他の神様は神様で3つの悩みの深さに心配になってきたよう。
誰がやるかで困りだした神様たちに
又吉神からの「これで引けばいい」という言葉を聞き見てみると、
モニターの下にそっと置かれたままだった箱が。
その箱にはそれぞれの神様の名前が書かれた棒が入っており、
その存在に今まで触れなかったことで「作ったスタッフさんが悲しんでるわ。」と房野神。


その箱にはふわふわに羽がたくさんつけられており
いざ使おうと又吉さんが持ち上げたところ、羽が一枚ひらりと舞ってしまった。
その際「そっか…」と又吉さんが漏らした小さな一言を聞きのがさなかった村上さん。
すかさず「なんで今そっかって言ったんですか?」と聞いてみると
又吉さんは「こうやって人間界は曇りになるのか。」と神様になりきっていた。


その後、「自分の寝言がうるさいらしい」「保育園児が懐かない」
という悩みにナルシストの神様、村上さんによる胸キュン解決案やら
「就活で黒髪にしたのでギャルの服が似合わない」という悩みに
ギャル好き神の又吉さんから「ギャルじゃね?」と語尾でアピールするといった
解決案などが披露される。


最後は「児玉乃神が見たい」と又吉さんにより
児玉さん力士の四股名のようになったところで
悩み「夜さみしい」
解決案 杖をうまく活かしての「ライン?」
児玉さんらしさ全開の解決案に大満足の神様たちでした。



○あるある寿命会議
続いては又吉さん仕切りのよう。
しかし「えー…」と話し出した又吉さんが
房野さんの発言によりある宗教にしか見えなくなってしまう。
不安になったお客さんに「皆さんちゃんと今日帰れますからね。」


この会議では、例えば…
「ワールドカップの後、渋谷でタクシーの上に乗ったりする若者は?」みたいに
世間である行動をした人は寿命を何年伸ばすとか縮めるという決定をするものらしい。


議題「映画のエンドロールの途中で帰る人」
房野神 「+2年」
児玉乃神「-2年」
村上神 「+1年」
ミスター平均値の房野さんがまさかのプラス評価で驚く又吉さん。
児玉さんは「そうでしょ?」ということでマイナス。
村上さんは、自分の意思がきちんとありそうということでプラス。
プラスの理由をうまく説明できなかった房野さんは、
村上さんの発言を聞いて「一言一句同じことが言いたかった。」
この結果を見て「+1」とまさかの算数で答えを出そうとする又吉さん。
他にも多くの人の寿命を決定する。


○悪魔ショートコント
「悪魔あっちむいてほい」
「悪魔裁判」
「悪魔結婚式」
黒い全身タイツ姿で、頭とおしりに悪魔カチューシャと悪魔しっぽを装備。
全てのオチは、又吉悪魔がみんなに次々と斬りかかって自分も自害。


皆さんがはけて、舞台は次の準備で暗転中。
舞台に人影が登場し、そのシルエットに客席から歓声があがる。
スポットライトの中に登場したのは、ロシアンモンキー すーなか。
頭に天使の輪っかと背中に羽をつけています。しかし服は私服のまま。
すーなか天使も悩みを解決しいてくれるとのこと。
悩み「眠いです」
相談者の方の年齢を見て「30代になったら眠いですよねぇ」
次の悩みも「眠い」というもので「そうですよねぇ…」と答えていると
又吉悪魔が後ろからすーなか天使を斬る!
ものの、すーなか天使びくともせず、相談に答え続ける。
なかなか倒れないすーなか天使に又吉悪魔も手こずる。



○「悪魔相談室」
再び舞台上に悪魔姿で戻ったみなさん。
何やら着替えの時にアクシデントが起こったようで。
袖に戻り、悪魔用の黒の全身タイツに着替えていたところ、
みんなサイズもぴったりだったのだが、又吉さんだけどうしても
前かがみにならないと立っていられないようなサイズで、確認したら子供用だった。
そのタイツには、きちんと「又吉」と名前も書かれており
スタッフさんの中に又吉さんの身長をバカにしている人がいるということが発覚。
直立することが不可能なため、足先を破りなんとか直立することができた。
脚が素肌になってしまうので、靴下をはいてみたが、
「そんな悪魔はいない。」と言われてしまう。


悪魔たちは寄せられた相談に「しらねーよ!」などと
悪魔らしい答えが返ってきていたものの
相談内容「麺類がすすれない」というものに対し
児玉悪魔が出した答えは「ビビンバを食べる」
悪魔でも神様でもいける答えを出した児玉悪魔に避難殺到。
「こだま」を「あくま」のイントネーションで言ってみる又吉さん。


悪魔相談室の途中から参加した黒の全身タイツ姿のすーなかを見て
房野さん「お前だけゴキブリにしか見えない」と言い出す。
ロシモンとブロキャスは同期。
そんなすーなか悪魔は、解決案を聞き「こっわ〜!」とひとりリアクションをしたことで
房野さんから綺麗な平手打ちを受けたり
しっぽの存在に気づかず、立ちながら何かおしりにあることに気づきびっくりしたりと
後半からの登場でも存在感を出しまくる。


ラスト、またもや又吉悪魔がみんなに斬りかかり始めるも
ここですーなか悪魔は死んだフリをして回避。
みんなが倒れた後起き上がり「この世界はおれのものだ!」



エンディングへ。
最近、ちょっと出のことが多いと嘆くすーなかに
天使の時になかなか倒れないで又吉さんが困っていたという話が。
「ソフトタッチだったから気付かなかった。」と弁解するも
「ソフトでもタッチしてるということは気付いてるんですよね。」
と言われてしまい、墓穴をほることに。
すーなかが倒れず困った又吉さんは暗転中「なんやねん」と
小声でつぶやいていたとか。
「又吉さんを困らせないでください。」とすーなか注意を受ける。


来月は『太宰ナイト』のためお休み。
「『太宰ナイト』は11時以降の公演になるため高校生以下の方は入れません」
と話していると、すーなかはお客さんの顔を見回し「大丈夫そうですね。」
ちなみに7月は31日が『実験の夜』のようです。
そして、いつもなら後輩のみなさんの告知に時間を割くのですが
珍しくマガリーの連載について自ら告知していました。
57本のうちの1本がそのようで、小説を書いているとのことでした。


6月は梅雨ということもあり、雨の日はお気に入りの傘を買うといいですよ。
と締めきれず、相変わらず話続けていると村上さんから
「悪魔でしめてくださいよ。」という助け船が出る。
「ありがとうございました〜!」と悪魔口調で舞台を後にしました。



房野さんのツッコミが冴えわたっていて、
向井さんとはまた違った、鋭く速いツッコミと仕切りで空気が違いました。
それが新鮮で、いつもより空気がシャキっとしていたような。
さっき前から男前が歩いてきた!と惚れ惚れ見たら、児玉さんでした。
新宿を歩けば、何回かに一回は芸人さんに当たります。凄い街。
今回、久しぶりに児玉さんが見れたことが嬉しかったです。
「ライン?」で見れた児玉さんっぽさやいつもの又吉さんへの毒舌ににやり。
今回は「うっせえ!じじい!」でした。気持ちのいい毒っぷりです。
村上さんもナルシストぶりを大いに活かした活躍で、
ほんとここ最近の村上さんはキラキラして見える。
そして、すーなかの実験での人気が凄い。誰よりも歓声を浴びています。
これは、ついに時代の風がすーなかに向いているのでしょうか。
ここ最近、短時間ではありますが連続の登場率に喜んでいるのはわたしです。
そんなわたしはいつ見ても又吉さんがおじいちゃんにしか見えませんが…
いやいや、そんなことはなく…又吉さんをチビ扱いするスタッフさんナイスでした。
髪伸びましたね。
このライブだと試行錯誤する又吉さんが見れるので、ワクワクします。


途中、神様の会議を上から眺めている自分に
ふと不思議な気持ちになってしまいました。
房野さんという新しい風で今までになく、
スコーンと気持ちのいい時間が過ぎていったような気がしました。


又吉さん村上さん児玉さん房野さん、すーなか。
楽しい時間をありがとうございます。


若干の勘違いなどは流して頂ければ助かります…
それでは、拙い文章おジャマしました。
ありがとうございます。